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東根市
地域包括支援センター
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お知らせ

2021/11/23

毎月22日は「禁煙の日」②

| by センター

禁煙できないのは、「ニコチン依存症」という病気

禁煙しようとしてもなかなかできないのは、ニコチン依存症(身体的依存と心理的依存)という薬物依存があるからです。喫煙は嗜好や趣味の問題ではなく、喫煙病(依存症+喫煙関連疾患)という病気なのです。

ヒトが快感や満足感・報酬感を感じるのは、脳内にある報酬回路に、神経伝達物質が刺激を与える結果起こる現象です。ニコチンは喫煙により急速に肺から吸収され、数秒で脳内に到達し、本来ある神経伝達物質の代わりに脳内報酬回路に刺激を与えて、快感や報酬感を感じさせることができます。しかし、これを繰り返すうちに、ニコチンがないと脳神経細胞が正常に働かなくなってしまいます。これが身体的依存と呼ばれる状態です。

そのため、喫煙者は喫煙すると頭がすっきりしたり、気分が落ち着いたり、リラックスしたりできるのですが、喫煙しないと、ニコチン切れに伴うイライラ、喫煙欲求、落ち着かない、集中力低下、食欲増加、抑うつなどの、さまざまな症状(離脱症状)が現れるようになります。

さらに、喫煙してよかったと思う記憶や、仕事の区切りに吸うといった日常の習慣などにより、それまで喫煙していた状況になると、喫煙したいと思う気持ちが強くなります。これを心理的依存といいます。離脱症状は、一般に禁煙開始後3日以内がピークとなり、その後徐々に消失していくのですが、その後でもなかなか禁煙ができないのは、この心理的依存の影響も大きいといわれます。

 

禁煙するメリット

喫煙による健康障害や肺がん、心疾患などの発症、あるいはそれらによる死亡の確率が禁煙により確実に下がります。また、周囲の人の受動喫煙による健康への悪影響も減ります。そして、何よりも、目覚めがさわやかになる、咳や痰が止まる、食べ物がおいしく感じられるなど、毎日の生活がより快適で健康的になります。火の不始末による火事の心配も無用です。

さらに、11箱で1年間喫煙すると約16万円の出費。5年では80万円、10年では160万円のお金が、別のことに使えるようになります。それ以外にも、においがついた洋服のクリーニング代、煙で汚れた壁の掃除やカーテンを取り替える費用など、喫煙には思った以上にお金がかかっています。禁煙すれば、これらのお金を旅行や趣味に使ったり、貯金したりすることができます。

 

保険診療による禁煙治療

一定の条件を満たせば、医療機関の禁煙外来で保険を使って禁煙治療を受けることができます。医師や看護師などの協力を得て、禁煙補助薬を使用し、より少ない自己負担金で禁煙治療を進めることができます。

保険で禁煙治療を受けるには、以下の4つの条件のすべてを満たすことが必要です

・ただちに禁煙しようと考えていること

・ニコチン依存症のスクリーニングテスト「Tobacco DependenceScreener」( TDS )が5点以上であること

・ブリンクマン指数( 1 日喫煙本数×喫煙年数)が200 以上であること

・禁煙治療を受けることを文書により同意していること。

標準的な禁煙治療プログラムは、12週間にわたり、計5 回の禁煙治療を受けます。初回診察で医師と相談して禁煙開始日を決定し、初診から2週間後、4週間後、8週間後、12週間後に受診します。禁煙治療では禁煙を実行・継続するための禁煙補助薬の処方やアドバイスを受けます。


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