大暑とは二十四節気のひとつで、暑さが最も厳しくなる頃です。江戸時代の暦の解説書『暦便欄』では、「暑気いたりつまりたるゆえんなればなり」と記されています。快晴が続き気温が上がり続ける時期で、まさに盛夏です。2021年の大暑は、7月22日から8月6日です。
二十四節気をさらに3つに分けた七十二侯は、大暑の間にこのように移り変わります。
●初侯:桐始結花(きりはじめてはなをむすぶ) 7月22日頃
桐の花が実を結び始める頃。桐は4~5月に釣鐘型で薄紫色の花を咲かせ、花が終わると卵形の固い実がなりはじめます。「桐始結花」は、この実がなる頃という意味です。
●次侯:土潤溽暑(つちうるおうてむしあつし)7月28日頃
土がじっとりとして蒸し暑くなる時期。蒸し暑いことを「溽暑(じょくしょ)」と言います。
●末侯:大雨時行(たいうときどきふる)8月2日頃
ときどき大雨が降る頃。夏の雨は大雨になりやすく、むくむくと湧き上がる入道雲が夕立になり、乾いた大地を潤します。大粒の雨は「鉄砲雨」、篠竹を突くように激しく降る雨は「篠突く雨」、滝のようなすさまじい雨は「滝落し」と呼びます。最近は、突発的で予測困難な局所的大雨「ゲリラ豪雨」も多くなりました。
最も暑い頃なので、冷麦、そうめん、ビール、瓜(西瓜、胡瓜、冬瓜、苦瓜、南瓜)、氷(かき氷、氷菓子、氷料理)、甘酒などで暑気払いをするのにも最適の時期です。