寒露とは、草木に冷たい露が降りる時期という意味で、この時期になると朝晩はぐっと冷え込むようになります。
実りの秋の収穫も盛りになる時期で、雁などの渡り鳥が北方から渡ってくるのもこの頃です。秋の長雨のシーズンが終わり、日中は秋晴れの過ごしやすい日が多くなってきますが、朝晩はぐっと冷え込むため、毛布や厚手のパジャマを用意するなど、朝晩の冷え対策を始める目安にするといいでしょう。
二十四節気をさらに3つに分けた七十二侯は、寒露の間にこのように移り変わります。
■初侯:鴻雁来(こうがんきたる)10月8日頃
雁が渡ってくる頃です。春に北へ帰っていった雁たちが、再びやってきます。ちょうど雁が渡ってくる頃に吹く風を「雁渡し(かりわたし)」、初めて渡ってくる雁は「初雁(はつかり)」、列をなして飛ぶ様子は「雁行(がんこう)」と言います。
■次侯:菊花開(きくのはなひらく)10月13日頃
菊の花が咲き始める頃です。旧暦では「重陽の節供」、別名「菊の節句」の時期で、菊で長寿を祈願しました。 この時期の晴天を「菊日和」と言います。
■末侯:蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり)10月18日頃
戸口で秋の虫が鳴く頃です。現在は「蟋蟀」と書いて「こおろぎ」と読ませますが、昔は「こおろぎ」のことを「きりぎりす」と呼びました。とはいえ、どちらも秋に鳴く虫の総称として使われた言葉のため、特定の虫を指しているのではありません。
寒露の食養生で冬に負けない体作り
食欲が増すこの頃、腹八分を心がけたいところですが、旬のものは食べ過ぎなければさまざまな面で利点は多いです。