梅雨は、湿度が急上昇してさまざまなトラブルに見舞われやすくなる時期です。高齢者が梅雨の時期に注意することと対策をお伝えします。
梅雨の時期はダニやカビが発生しやすい
高温多湿になる梅雨は、ダニやカビが繁殖しやすい時期です。ダニは、布団やソファー、クッションなどに繁殖しやすく、鼻や口から体内に侵入するとアレルギーを引き起こす原因となります。
ダニの発生を防ぐには、湿気をためないことが大切です。晴れた日には布団やクッションなどを天日干しして、掃除機もこまめにかけましょう。また、発生したダニは布団乾燥機で死滅させることができます。
カビが発生しやすいのは、浴室やキッチンなどの水回りです。使ったあとは水気を拭き取るとカビの発生を抑制できます。湿気がたまらないように、窓を開ける、換気扇を回すなど換気をよくする工夫も必要です。
また、除湿器内やエアコンのフィルターにカビが生えることもあります。定期的に点検や掃除をしましょう。
高温多湿の時期は食中毒にも注意
細菌は高温多湿の環境を好むため、気温が上がり始める梅雨の時期は、細菌性の食中毒に気をつける必要があります。食品や料理、調理器具に付着して増殖し、食中毒の原因となります。
買い物から帰ってきたあとは食材をすぐに冷蔵庫や冷凍庫に入れて、調理の際は食材の中まで十分に加熱しましょう。多めに調理して作り置きすることがありますが、料理はなるべく1回で食べきれる量だけ作り、調理後は早めに食べるようにします。残った分は室内に置いたままにせず、必ず冷蔵庫に入れましょう。
ムレなどによる皮膚トラブル
梅雨の時期は気温と湿度が上がるため、高齢者の肌トラブルにも注意が必要です。例えば、布団の中は湿気や汗で湿度が上がり、皮膚が不潔になりやすくなります。不潔になった皮膚と布団とで摩擦が生じると、床ずれを起こしやすくなります。また、おむつや尿とりパッドも同様で非常に蒸れやすい状態です。寝ているとき、座ってるときなど、同じ部分に圧力がかかると、梅雨時はいつも以上に床ずれが発生しやすくなります。赤くなったりかぶれたりしていないかなど皮膚状態をこまめに観察し、清潔を保つようにしましょう。
エアコンの除湿機能にも注意をしてください。湿度を下げようとエアコンのドライを使うと、肌が乾燥して痒みの原因になることがあります。保湿剤などでスキンケアをしましょう。